作文練習

何か書くと楽しい、かもしれない。

雑文

正義と悪と快と不快

勧善懲悪の物語は、最初に悪事が為された後に正義が現れ悪をやっつける。そして我々は留飲を下げる。悪が為されると不快であり、悪に懲罰が与えられると快である。このように正義と快、不快はとても相性が良い。快感を味わうには外部に悪や敵を作れば良いと…

レインシューズ

明日は天気が悪そうだから、仕事が終わったらレインシューズを買いに行こう。そう思いついたら何だか楽しい気分になり、そのまんま詩を書いてみました。 レインシューズ レインシューズを買いに行こう 雨が降って心躍る そんなシューズを買いに行こう 犬と散…

AIの意思決定に対する嫌悪感の理由

「AIは自我を持つか。」という問いに対して私は「わからない」と答える。チューリングテストが示すように、AIに自我があるように見えてもそれが本当の自我かどうかは判断できないからだ。理由は「自我」という言葉の曖昧さばかりではない。 AIがAIの概念を持…

Index: 怖い話と怒りの話に関する当ブログ記事まとめ

私は怖い話と怒りの話が好きなんだと、このブログを見直していてつくづく分かった。今後も書きたくなるだろうけれど何だか同じ事を書きそうだ。そこで一度リンクをまとめておく。 怖い話が大好きなのです (幽霊は形式)2022/1/30 怖い話が大好きなのです (…

犬とお爺さん

プードルを散歩させていたお爺さんに犬の歳を聞いたら、犬だけじゃなくご自身の歳も教えてくれた。八十四歳だそうだ。 「儂が子供の頃は立派なシェパードを飼っていてね。軍用犬に提供しろって言われたけれど、儂の母親はそれが忍びなくて犬と一緒に田舎に引…

夜のかけっこ

初老に差し掛かった中年のたるんだ身体を鍛え直すため、毎夜公園でストレッチと少しのジョギングを始めた。 ある日の夜、公園に行くと中学生くらいの男の子が六人くらいで遊んでいた。連休や夏休みなどでよく見られる光景だ。分別ある大人なら早く帰りなさい…

怒りの話

聞いた話だ。 どうしようもなく忙しく、体か心のどちらが先に病むだろうかというところまでその人は追い詰められていた。上司に相談したが、「それはあなたが何とかすることだ」と一蹴され、その人は茫然とした。そしてその直後、凄まじい怒りが湧いてきたそ…

宗教的平等と世俗的平等

キリスト教や仏教の意味する平等と、一般に世俗で言われる平等はかなりの違いがある。 キリスト教は神に自分自身を捧げることを説く。信仰を持つ者は神の前ですべて平等であるとする。 仏陀は自分に執着しないことを説く。それが苦しみから脱する術であり、…

怖い話が大好きなのです (幽霊は形式)

死後の魂は認識できないので形而上のことである。 認識できないものを扱うには形式が必要だ。お墓を立てたり供養したりするのも死後の魂に関する形式だ。お墓や供養という形式には実体がある。しかし、形式に実体を与えるのはいつでも人間であり、そして死後…

ある種の優しさについて

結婚する前に、「配偶者に言えないもしもの事が起きるかもしれないので、少し自由になるお金を持っておいた方がよい」と考えたり言われたりした人は、少なからずいると思う。私も若い頃はそんなものかなと思っていたが、実際はそんな「もしも」は来ない。そ…

物語を面白くする三つの要素

面白い物語には暴力、エロティシズム、神秘の三つの要素が程良く見え隠れする。暴力は死を象徴し、エロティシズムは命を象徴し、神秘は死と命を統べる何かを象徴する。 三つのうち一つだけでも強く打ち出せば、物語は刺激的になる。しかし、それだけしか無い…

最近のテレビを見ていて

最近のテレビの戦争特集は、誰も彼もが実は戦争に反対していた立派な人だったという話が多くて何だか怖い。 近代以降においてはどんな戦争も一定割合の民衆の同意が無ければ始まることはない。過去、マスメディアはどうやって民衆の危機感をあおり、罪悪感を…

快と不快が基準になっている人達

快と不快が絶対的に自分自身の基準となっている人達がいる。不快感を覚えたとたんにそれまでの言葉を反故にする人達だ。自分の感覚は信じるが、言葉を信じていない人達だとも言える。そういう人達は一見して分かり難い。しかし今後どんどん増えていくだろう…

体の不調と認識の歪み

認識の歪が体の不調を招くこともある。 必ずしも自分と誰かのトラブルではなくても、自分が所属する集団の中の諍いに巻き込まれるとストレスを感じる。簡単には解決しない諍いは大抵の場合、大義と偏狭が同時にあるので厄介だ。 こうしたトラブル自体はよく…

力が欲しいか!!

タイトルの「力が欲しいか!!」は皆川亮二作の漫画「ARMS」に出てくる破壊の王ジャバウォックの名セリフだ。最近、私も力が欲しいよジャバウォック~とつくづく思ってしまう。この漫画で言うところの力とは破壊の力のことだが、私の生活にそんな物騒なもの…

ルサンチマン刺激話法

ルサンチマンとは、主に弱者が強者に持つ「憤り・怨恨・憎悪・非難」の感情であり、それは弱者の強者に対する無力感が元になっている。 今回は、自分の中のルサンチマンを刺激される話法に関する話だ。 例えば、誰かの話を聞く時、話し手が第三者を評して「…

良くないと思うことはやってはいけない

良くないと思っていることはやってはいけないなんて、当たり前の話で恐縮です。 例えば喫煙。健康を気にして止めた方が良いと思っているけど止められない人がいたとします。その人は、もし健康のためにジョギングでも始めようかなと思ったとしても、タバコ止…

ネットでさえ共感を分かち合えない時に何を疑うか

私はどこかの誰かと共感を分かち合いたいという目的でネット検索をすることがある。しかしそれがまったくヒットしない時、探し方が悪いのか、はたまた私の感性がずれているのか、どちらかを疑ってしまう。具体的な例を示そう。 一つ目。数学者、岡潔(おかき…

先生達の授業を想像してみる

哲学の先生達の授業を想像してみる。 いつも苦虫を噛み潰したような顔のキェルケゴール先生の皮肉はいつも面白い。変人ショウペンハウエル先生は休講ばかりなので聴講できるのはレア。ニーチェ先生は身振り手振りも激しく汗だくでサービス精神満点。いつも正…

人と自分を比べること

南直哉氏が言っておられたが、お金と名誉を手にした人が次に欲しいのは由緒正しき血筋であり、その次に欲しいのはその人の物語だそうだ。人間の欲はきりがない。 その欲はすべて、自分と他人を比べ自分が自分である根拠を欲するところから来ている。折角だっ…

怒りとギュゲスの指輪

プラトンの著書「国家」にギュゲスの指輪という寓話が出てくる(参考)。自分の姿を自在に消すことができる指輪があって、それを使うと誰にも知られずに悪事をはたらくことができるという話だ。こんなものを手にしたら私の本性が現れてしまう。想像するだけ…

怒りと悟性と私の本性

みんなマナーを守るべきだと思う時、「べき」とは私の頭の中にある正しさだ。多数の意見から組み立てた私の思考だ。アンガーマネジメントでも言われていることだが、私が怒りを感じるのは、そんなふうに私が他人に求めた「べき」が遮られた瞬間である。 恐ろ…

竹原ピストルさんのファンです

一度だけ、竹原ピストルさんのライブに行ったことがある。野狐禅を解散されてしばらく経っていたが、まだ紅白に出られる前だった。小さなライブハウスが開門し、入ってすぐの場所にご本人がフードをかぶって座っておられた。一目でわかったが、思ったより厳…

言葉格差

コロナ禍という背景もあるけが、最近つくづく伝えるための言葉が大事になってきたと思う。直接会えない人が増えてきて、電話やメールやリモートとかチャットの頻度が増し、もし直接会えたとしてもマスクで口元を見ることが出来ない。 この様に対面で得られる…

時間を奪われると何かと大変になる話

無理難題を言われるといつも困ってしまう。だが、大抵の無理難題は、時間さえあれば何とかなりそうな事が多い。だから断り難い。断り難いから困るのである。 企業の品質不正に関する第三者委員会の報告書や研究本を読んでいると、不正な書き換えを行う動機と…

不合理な取引

人は不合理であると分かっていながら取引を持ち出すことがある。 一昔前であれば、生徒の喫煙を罰するなら教師も禁煙しろという類の話である。今だったら、学校への携帯電話の持ち込みを禁止するなら教師も携帯電話を持ってくるな、という形に変わっているか…

怖い話が大好きなのです (主役は弱者)

キリスト教は弱き者こそ善であると説いた。ニーチェはそれを道徳上の奴隷一揆(参考1)だと表現したが、弱者から強者への転換は、なにもキリスト教の専売特許ではない。怪談もその多くが弱者から強者への転換により語られる。境界、辺境に住むマイノリティ…

対人関係におけるストーリー化の誘惑

知的作業の多くは選択とストーリー作りだと言われる。ストーリー作りには想像や予想も必要だが、その場合必ず事実と自分の考えを区別しなければならない。 ストーリーは物事を理解するために極めて重要である。同時にストーリー化したいという欲望も非常に強…

怖い話が大好きなのです (自分に関する話)

私は怖い話が好きだ。怖い話の一つとして、自分についての認識が揺らぐというパターンの怪談(というか気持ち悪い話)がある。自分の小さい頃の記憶と親の記憶が全く食い違っているとか、付き合っている彼女が突然別人になるとか、そういったパターンの話だ…

7月21日

極めてどうでもいい話をしたくなる時がある。しかも職場で。 先日オードリーのオールナイトニッポンを聞いていたらこんな話があった。『「なーにぃー、やっちまったな」でお馴染みのお笑いコンビ、クールポコの胸毛の人の誕生日は7月21日、なーにぃーの日だ…