作文練習

何か書くと楽しい、かもしれない。

雑文

能動のイエスマン その2

2021年5月26日の当ブログ記事「能動のイエスマン」で私はイエスマンへの憧れを書いた。 イエスマンを自分の言葉で言うと「出されたパンチは避けない」である。自分で考えた言葉なのか誰かが言った言葉なのか分からないのだが、最近の私の座右の銘としている…

ちあきなおみ

ちあきなおみの歌が素晴らしいことを知ったのは残念ながら彼女の引退の後だった。彼女はお芝居の人だ。たまにやる特集番組か動画配信の中でしか見たことはないが、凄まじいテクニックはすべて歌の中のお芝居に注がれたに違いない。 矢切の渡しでは若い男女と…

能動のイエスマン

ジム・キャリー主演の映画イエスマンは、イエスと言い続けて人生を良い方向に変えてしまう男の話だ。 これとは別に、反対意見を述べずにただただ従う人もまたイエスマンと呼ばれる。「自分は利用されてばかりいる」「雑用ばかりやらされる」「はっきり断るに…

平等と優しい若者

今と比べ、一昔前は帰属すべき集団が沢山あった。そして集団の結束を高めるため、人々は隙あらば大人数で集まった。親戚の集まり、子供会、青年団、お祭りや盆踊りの手伝い、町内会、仕事場では忘年会や親睦行事、慶弔事は人数が多い程良いとされた。今はコ…

そして父になる 映画解説の紹介(ネタバレあり)

「そして父になる」は2013年に公開された福山雅治出演、是枝裕和監督の映画である。私は5~6年前に偶然ラジオでこの映画の解説を聞いたのだが、これが素晴らしかったので紹介したい。どなたの解説かが分からないので出典を示すことができなくて残念だ。 映…

好きな筆記具

ずっと使っているペンはSAILORのプロフィット極細という万年筆で、ずっと使っているノートはダイソーの無罫ノートD‐98だ。万年筆は筆圧がいらないので思ったことを書きなぐるのに適している。ゲルインキボールペンも良いが、万年筆にはかなわない。 そして万…

秋の日

磧(かわら)づたいの 竝樹(なみき)の 蔭(かげ)に 秋は 美し 女の 瞼(まぶた) これは私がそらんじることのできる数少ない詩のひとつ、中原中也、在りし日の歌の「秋の日」の冒頭だ。この詩には何度口ずさんでも飽きないメロディがある。 繰り返して覚…

お喋りは快感だ

喋ることは快感だと昔誰かが言っていました。その通りだと思います。自分が喋る時も、人のお喋りを聞く時も、常にそこには楽しさがあることを感じていたいのです。無口な人でさえ頭の中はお喋りだったりするのではないでしょうか。気難しい人は気難しく、恥…

お婆さんの合掌の形

お婆さんの合掌の形が好きだ。 節くれ立った指と手の甲。指先と指先は少しずれ、手のひらの間に隙間がある合掌。小さく曲がった背中と一心不乱な祈り。 その形はとても良い。

千と千尋の神隠しのカオナシと欲望

ジブリ映画「千と千尋の神隠し」に出てくるカオナシは欲望のよい例えとなる。 カオナシは白いお面と黒い布をまとった姿で登場する。主人公の女の子の千(せん)は、ぼんやり外に立っていたカオナシを湯屋の中に呼び入れる。ところがカオナシは偽物の黄金の粒…

漫画解説を夢見て

漫画を成立させているのは絵とストーリーだ。しかしもう一つ、極めて重要なものがある。それは見せ方である。昔コミケに行った時、出店している素人、といってもセミプロだが、彼等の描く一枚絵の上手さと、上手い人の数の多さには心底驚いた。 しかし製本し…

怖い話が大好きなのです (死ぬのが怖い)

恐怖映画とか心霊動画とか怪談とかを、あり得ないよな、と突っ込みを入れながら見たり聞いたりするのが好きだ。怪談はノスタルジーであり、疲れた時に口にしたくなるチョコレートに似ている。 私には霊感も無いだろうし、今後も幽霊を見ることはないだろう。…

自分が決める価値 

昨日(3月28日)のブログ「価値は外部が決める」で自分では自分の価値が決められないと書いたが、またも前言を撤回したい。自分で決めることのできる価値があった。カントの言う道徳的価値である。 難しいので私の手に余るのだが、説明してみたい。 道徳的価…

価値は外部が決める

机の価値は使用価値と交換価値だとマルクスは言う。どちらも他人が決めるもので、机の価値は後から付与される。 じゃあ机じゃなくて人間ならどうだろう。 3月23日のブログで「献身の人」を書いたが、たとえ面倒くさい人であっても周囲がその人の助けを求める…

やっぱり外見だよね

お洒落じゃないことが裏返って格好いいとか、人間って中身だよねとか言っていられるのも若いうちだけだ。 みっともなくない、不快感を与えない外見の人だという評価が欲しい。まず痩せろとか、性格がそもそもあれだとか、滝に打たれて座禅組めとかじゃなくて…

突然美しくなったとしよう(思考実験)

外見を気にするのは若い人ばかりではない。もう少しだけ美しい容姿をと願うのは女性だけではない。中年男性でも自分の容姿は見苦しくないかと気にする人は多いだろう。 しかし、気になるのは本当に容姿なのだろうか? ちょっと思考実験をしてみよう。 あなた…

献身の人

キェルケゴールによると献身は女性の特性らしい※。私の二十年来の知人にも献身の人がいる。しかしその人は男性だ。 彼は強面である。正論を言い非常に気が利いて役立つことなら依頼主が気付かぬことまでやってあげる。 それはとても素晴らしいが難点がある。…

あおり運転とニーチェ的ルサンチマン

彼はまず「悪い敵」を、すなわち「悪人」を考想する。(中略)その対照物として、更にもう一つ「善人」を案出する――これが自分自身なのだ!…… (道徳の系譜 ニーチェ著、木場深定訳、岩波文庫、第76刷、P51より引用) あおり運転をする人は、前を走る車を「…

ダンス最強説

運動神経が良いとは何かを考えてみた。それは自分のイメージ通りの形と強さとタイミングで体を動かすことが出来るということだろう。タイムや距離を競うスポーツから始まって球技、格闘技、果ては楽器演奏や歌唱に至るまでその概念は同じだと言える。 しかし…

「夜の」

「夜の」は親父ギャグの便利アイテムである。そしてプロ野球と相性が良い。例えば夜のホームラン王、夜の盗塁王、夜の三振王など。早い話が下ネタセクハラワードだ。昭和だなあ。 他にも昭和っぽく意味ありげに聞こえる言葉はあるだろうか。「男と女の」「魂…

密かに進む人材不足

この世の中の半分は賃金の発生しない仕事から成り立っている。家事育児からPTA、町内会、スポーツ協会のようなボランティアなどなど、数え上げればきりがない。 団体となれば、手伝おうという人を探すだけでも大変なのだが、中枢を担う後継者の育成となると…

怖い話が大好きなのです (人は人が怖い)

怪談をひとつ。 ・・・雑踏の中に死んだはずの知人が歩いていた。・・・ 「まじで怖い。絶対それ幽霊ですわ。」これが素直な反応だ。 ではもうひとつ。 ・・・蟻の行列の中に死んだはずの蟻が一匹まぎれていた。・・・ 「ええと、なんの話ですか。」今度はこ…

怖い話が大好きなのです

角川文庫の「新耳袋」(木原浩勝、中山市朗著)はとても良い。短い怪奇談が99話納めれらているが、そのほとんどの話は「不思議なことがあった」で終わっている。原因があまり書かれていないし、ひどい目にあった話も少ない。それが良い。 世の中の怪談は原…

他人の考えと自分の考えを区別できるのだろうか

無節操だが、当ブログの第1回目に書いた「他の人の考えをあたかも自分の考えのように書かない」という宣言は撤回したい。 こう宣言してしまうと何も書けないことに気付いたからだ。せめて「このプラモデルは私が組み立てた」くらいにしておきたい。「私がプ…

お年寄りの顔の写真集があればなあ

たくさんの皺が刻まれたお年寄りの顔はとても良い。そういう写真集はいかにもありそうだが、案外無い。若くて均整の取れた顔は美しいけれど、つるんとしすぎて面白みが無い。 お洒落な外国の老夫婦や、還暦を過ぎた有名人の顔の写真集は見たことがある。しか…

何か書くと楽しい、かもしれない。

何か書くと楽しい、かもしれない。書いて確かめたい。 ただし、知らず知らずのうちに他の人の考えをあたかも自分の考えのように書いてしまうことだけは注意しなくてはならない。記憶力に自信が無いので、やってしまったらごめんなさい。 とにかく、ブログの…