作文練習

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哲学入門(バートランド・ラッセル著)10章 メモ(1)

 ラッセルの哲学入門(参考1)10章に入ります。抜粋と読書メモの続きです。英文(参考2)を参照して多少文章を変えている部分もありますのでご了承ください。それから、昨日の9章(10)の読書メモの文章があまりにひどかったので少し修正しました。

 

P126、1行~3行
 特定の時間における、ある人の知識に関して言えば、普遍は個物と同様に、面識によって知られるもの、記述によって“のみ”知られるもの、面識でも記述でも知られないものに分けられる。
<読書メモ>
 いきなりなんだこれ?後半は分かり易いとしても、文頭の「特定の時間におけるある人の知識に関して言えば」という限定がなぜ必要なのか。ちなみに英文を以下に示す。
 In regard to one man's knowledge at a given time, universals, like particulars, may be divided into those known by acquaintance, those known only by description, and those not known either by acquaintance or by description.
 In regard to ~はuniversal(普遍)を修飾しているのは間違いなさそうだけど、普遍はそもそも特定の人が特定の時間に持つ知識ではないはずなのに、と考えてしまい分からなくなった。何だこれ。
 推測するに、本章を熟読していないので断言できないが、これは前章の終わりで予告された「アプリオリな知識」を念頭に置いて書かれた文章のような気がする。アプリオリな知識を得たとき(at a given time)というのはアプリオリという言葉と矛盾しているかもしれないが、とにかく最初からラッセル先生は全開である。

 

P126、4行~P127、1行
 第一に、面識による普遍の知識から考察する。私たちは白さや硬さといったセンスデータを実例とする性質を面識している。幾つかの白い物を見てそれらが共通して持つ白さを面識できるようになる。この種の普遍は「感覚可能な性質」と呼べる。
 この種の普遍は捉える労力も少なく、個物との隔たりも少ない。
 <読書メモ>
 「感覚可能な性質」は英文では「sensible qualities」となっている。

 

P127、2行~10行
 次は関係だ。関係のうちで一番捉えやすいのは複合的なセンスデータの部分間の関係である。たとえば私が書いたページは一目で見渡すことができるので一つのセンスデータだ。(ここで)私はある部分が別の部分の左や上にあると知覚する。
 このときの抽象化は次のように進行する。
 「ある部分が別の部分の左にある」というセンスデータが幾つか見つかると、「白さ」と同様に「の左に」が共通している関係だということを見出し、普遍的な関係を面識するようになる。
 <読書メモ>
 今日は眠いので、ここまで。

 

参考1 哲学入門 バートランド・ラッセル著、高村夏輝訳、ちくま学芸文庫、2018年、第二十刷
参考2 http://www.gutenberg.org/files/5827/5827-h/5827-h.htm