作文練習

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哲学入門(バートランド・ラッセル著)9章 メモ(2)

ラッセルの哲学入門(参考1)9章の抜粋と読書メモです。英文(参考2)も参考にしています。要約のつもりでしたが原文よりややこしくなってしまった所もあります。

 

P115、11行~
イデアには後にいろいろな意味が付加されたので、本章では「イデア(idea)」を「普遍(universal)」と言い換える。
普遍は感覚として与えられる個物(particular things)とは対極にある。
(どういういことかというと、)私たちは感覚として与えられるもの、あるいはそれと同じ性質のものは個物(particular)として扱うが、対して個物に共有され、正義(justice)を正しい行い(just acts)から区別するもの、白さ(whiteness)を白い物(white things)から区別する特徴をもつものを普遍という。
<読書メモ>
最後の文章は私の理解のために順番を入れ替えた。
ラッセルは正義という単語と正しい行いという形容詞+名詞を区別している。白さと白い物も同様に区別する。「白い物」は感覚が関与しているが、「白さ」には感覚が関与しておらず、それだから普遍だとしている。とりあえずついて行こう。

 

P116、2行~6行
個有名は個物の代わりをする。
個有名以外の名詞、形容詞、前置詞、動詞は普遍の代わりをする。
代名詞は個物の代わりをするがあいまいで、文脈や状況から何の個物の代わりなのかが分かる。例えば「今」は現在が常に変わるためあいまいな代名詞の代わりをする。
<読書メモ>
ここではstand for(表す、象徴する、代表する)の訳として「代わりをする」という言葉をあてている。「代用する」というよりは「表す」に近いニュアンスで理解したい。

 

 

参考1 哲学入門 バートランド・ラッセル著、高村夏輝訳、ちくま学芸文庫、2018年、第二十刷
参考2 http://www.gutenberg.org/files/5827/5827-h/5827-h.htm